探偵事務所は全国にどれくらいあるのでしょうか。警察庁の統計によると、2025年末の探偵業の届出数は7,354営業所で、前年末から256営業所増えました。この記事では、2023〜2025年の推移と個人・法人の内訳をグラフで確認し、e-Statの「興信所」との違い、探偵選びに生かしたい確認点を解説します。
この記事でわかること
- 全国の届出数は7,354営業所。会社数や調査員数とは異なります。
- 前年末比は256営業所増・約3.6%増です。
- e-Statの「興信所」と警察庁の届出統計は、対象や定義を確認して使い分けます。
データの対象:2025年末まで/資料確認日:2026年10月14日/作成:探偵スタンダード編集部
探偵事務所は全国に何件?2025年末は7,354営業所
警察庁「令和7年中における探偵業の概況」の表1に掲載された全国の届出数は、7,354件です。資料ではこれを「営業所数」としています。警察庁の原資料(PDF・表1)
ここで押さえたいのは、7,354社ある、という意味ではないことです。警察庁の説明によると、探偵業の届出は営業所ごとに行います。例えば、同じ法人が複数の営業所を設けている場合、その法人の社数と営業所数は一致しません。警察庁「探偵業について」
また、営業所数から調査員の人数や、実際に受けた依頼の件数を計算することもできません。この統計は、全国にどれくらいの届出営業所があるかを把握するための基礎資料として読むのが適切です。
探偵業の営業所数の推移|2023〜2025年を比較

| 年 | 営業所数 | 前年末との差 |
|---|---|---|
| 2023年 | 7,027 | ― |
| 2024年 | 7,098 | +71 |
| 2025年 | 7,354 | +256 |
単位:営業所。「―」はこの記事で前年との比較を掲載していないことを示し、増減ゼロを意味しません。出典:警察庁「令和7年中における探偵業の概況」表1。
2023年末から2025年末にかけては327営業所増えています。直近の2024年末と2025年末を比べると、増加率は約3.6%です。計算式は「(7,354-7,098)÷7,098×100」で、小数第1位に丸めています。
営業所の増加だけでは、依頼の増加までは分からない
この結果から言えるのは、比較した期間に届出営業所数が増えたことです。浮気調査の需要が増えた、料金が安くなった、調査の成功率が上がったとまでは判断できません。これらを検証するには、依頼件数や料金など、別のデータが必要です。
利用者にとっては、全国の総数を知ることと、自分に合う相談先を探すことを分けて考えるのが有用です。例えば、調査したい地域に対応しているか、希望する時間帯に調査できるかなど、具体的な条件で候補を比較しましょう。
個人と法人の内訳|個人による届出が約72%

2025年末の内訳は、個人による届出が5,293営業所、法人による届出が2,061営業所でした。全体に占める割合は、それぞれ約72.0%と28.0%です。
この区分も、個人の人数や法人の社数を表しているわけではありません。また、「個人だから調査員が1人」「法人だから必ず調査力が高い」とも読み取れません。依頼する際は、名称や経営形態だけで決めず、担当体制や報告方法まで具体的に聞いてみることをおすすめします。
e-Statの「興信所」と探偵業の届出数はどう違う?
政府統計の総合窓口e-Statには、日本標準産業分類の細分類「7291 興信所」があります。2023年7月改定の説明では、個人や法人の信用調査を主に行う事業所が対象とされ、事例に信用調査所、商業興信所、探偵業が挙げられています。e-Stat「日本標準産業分類 7291 興信所」
| 資料 | 今回確認した内容 | 読み方のポイント |
|---|---|---|
| 警察庁の概況 | 探偵業の届出営業所数 | 会社数・人数・依頼件数とは区別する |
| e-Statの産業分類 | 「興信所」に含まれる事業の説明 | 探偵業だけを切り出した分類とは限らない |
したがって、e-Statで「興信所」の売上高や事業所数を見つけても、そのまま浮気調査だけの市場規模や、探偵事務所だけの数と置き換えることはできません。数字を比較するときは、産業分類の改定年、調査対象、企業単位か事業所単位か、対象時点をそろえる必要があります。
本記事では、営業所数のグラフには警察庁の届出統計を使用し、e-Statは分類の意味を確認するために参照しています。異なる統計の数字を合算したり、一つの時系列につなげたりはしていません。
統計を見た後に確認したい、探偵事務所選びの3つのポイント
1.相談する営業所の届出情報を確認する
警察庁は、探偵業者に営業所ごとの届出と、営業所の見やすい場所への標識の掲示を求めています。相談する営業所の名称・所在地・届出情報を確認することが、比較の出発点になります。届出の存在だけから、料金の妥当性や成果まで判断することはできません。制度の説明:警察庁「探偵業について」
2.同じ条件で費用と調査内容を比べる
編集部では、相談前に「調査したい地域」「期間や時間帯」「確認したいこと」を整理し、同じ条件で見積もりを比較することをおすすめします。基本料金のほか、交通費、延長、追加調査、キャンセル時の扱いなど、総額に関わる条件も確認しましょう。
3.口頭の説明と契約書面を照らし合わせる
警察庁の説明では、契約前の重要事項の書面交付・説明と、契約時の契約内容を明らかにする書面の交付が必要とされています。分からない点はその場で確認し、調査範囲や報告書の内容など、口頭で受けた説明との相違を残さないことが大切です。契約時の義務:警察庁「探偵業について」
探偵事務所の数に関するよくある質問
7,354という数字は、全国の探偵会社の数ですか?
いいえ。2025年末の届出営業所数です。同じ事業者が複数の営業所を持つ場合があるため、会社数とは区別してください。
営業所数が増えた理由は分かりますか?
今回扱った年末の届出数だけでは、需要の変化や開業理由までは分かりません。増加の背景を説明するには、別の調査や資料が必要です。
個人と法人では、どちらに依頼するのがよいですか?
この統計から優劣は判断できません。希望する調査への対応、担当体制、費用、報告方法、契約条件を確認し、自分の依頼内容に合うかを比較しましょう。
探偵選びの前に、知っておきたいこと。
探偵スタンダードでは、公的な資料を基にした調査記事に加え、依頼前の疑問を整理するコラムや用語集を掲載しています。
出典・集計方法
- 警察庁「令和7年中における探偵業の概況」(PDF):本文1ページ・表1。2023〜2025年末の全国届出数と個人・法人別内訳を使用。
- e-Stat「日本標準産業分類(2023年7月改定)7291 興信所」:産業分類の定義と事例を参照。
- 警察庁「探偵業について」:届出単位、標識、契約時の義務に関する説明を参照。
すべて2026年10月14日確認。グラフと増減・割合は公表値を基に編集部が作成しました。増加率は前年末の届出数を分母とし、構成比は2025年末の総数7,354を分母として、小数第1位に丸めています。図1の縦軸は0から表示しています。アイキャッチはAI生成のイメージ画像で、実在する事業者や調査現場を表すものではありません。

