「不倫のことで裁判になっている。示談金を支払うため、お金を貸してほしい」。知っている相手から打ち明けられたら、助けたい気持ちと、踏み込んで聞いてよいのかという迷いが重なるかもしれません。本日は、こうした説明で男性から147万円をだまし取った疑いで、26歳の女が逮捕されたという愛知県警の捜査に関する報道を取り上げます。
今回、女性は容疑を否認していると報じられています。不倫の話が出てきたからといって、それが実際にあったことも、詐欺だったことも、私たちが決めつけることはできません。その上で、他人の不倫や裁判の話と、自分がお金を渡す判断を分けて考えることは、身近な金銭トラブルへの備えになります。
探偵や調査に関する情報を扱う当サイトとして、今回は「不倫をしていたか」を探る前に確認したいことを整理します。相手への思いやりを持つことと、金銭の判断を急がないことは両立できます。以下の解説は、報道された男性の判断を責めるものではなく、同じような相談を受けた読者への一般的な提案です。
中京テレビNEWSによると、警察は、飲食店で知り合った47歳の男性から、不倫に関する裁判の示談金が必要だなどとうそを言い、2024年に計147万円をだまし取った疑いで、名古屋市の26歳の女を逮捕しました。女性は金を借りたことを認めつつ、返す意思があったとして容疑を否認しています。別の男性らからも同様の相談があり、警察が調べていると報じられています。
出典:中京テレビNEWSの元記事:「不倫の示談金を貸して」と現金をだまし取った疑いで逮捕した報道(2026年10月19日19時16分配信、同日19時43分更新)
「不倫の話」と「お金を貸す話」を分けて聞く
不倫や離婚は、人に知られたくない事情を伴うことがあります。相談された側も、相手を傷つけたくなくて詳しく聞けなかったり、誰かに話すことをためらったりするでしょう。しかし、事情をむやみに広めないことと、自分だけで大きな金額を用意することは別の問題です。
「裁判」「示談」といった言葉が出てきても、その言葉だけでは、手続がどこまで進んでいるのか、なぜその金額が必要なのかは分かりません。相手が説明している事情と、自分で確認できた事実を区別し、分からない点を残したまま支払いの判断を急がないようにしたいものです。
仮に不倫をうかがわせる写真やメッセージを見せられたとしても、それだけで貸付けの条件や返済の見通しまで確認できるわけではありません。人間関係への信頼と、お金について確認できたことを、同じものとして扱わないことが大切です。
送金を決める前に、説明と条件を書き出してみる
ここからは一般的な金銭の相談として考えます。「助けるか、見捨てるか」の二択にせず、まず時間を取り、自分が何を頼まれているのかを整理してみてください。例えば、次のような点が曖昧なら、曖昧なままになっていること自体を相談先へ伝えられます。
- 求められている金額と、その金額が必要だとする説明
- お金を貸すのか、返済を求めない援助なのかという認識
- 誰に、どの方法で渡すよう頼まれているのか
- 返済について、いつ、どのような説明や約束があったのか
- これまでの依頼や金額、支払先の説明に変化があるか
整理したからといって、相手の話が真実だと証明されたり、返済が保証されたりするわけではありません。契約や示談の内容を自分だけで判断するのが難しければ、弁護士などに相談してください。法テラスの金銭トラブルの案内には、貸したお金の返済や借用書についての相談項目が掲載されています。
その際、相手の私生活をSNSに投稿して反応を募る方法は避けましょう。相談に必要な範囲で情報を伝えればよく、相手のアカウントに無断で入ったり、裁判の相手とされる人に直接接触したりして、話の裏を取ろうとする必要はありません。
すでに渡した場合も、追加の支払いを一人で判断しない
「すでに貸してしまったから、もう少し渡さないと返ってこないかもしれない」。そう感じても、追加の支払いを決める前に、いったん相談してください。送金や手渡しの日時・金額、領収書や振込明細、受け取ったメッセージなど、手元にある記録を消さずにまとめておきましょう。
詐欺の被害が疑われるときは警察へ相談を。金融庁は、振込送金を利用した詐欺等の被害に遭った場合、警察と振込先の金融機関に連絡するよう案内しています。救済制度の対象や返金の可否は条件によるため、このニュースと似た話なら必ず返金される、というものではありません。
また、返済がないことだけで直ちに詐欺と決めつけず、経緯を具体的に伝えることが大切です。返還請求などの法的な対応は弁護士に相談できます。探偵への依頼を検討する場合も、何の情報を確かめたいのかを明確にし、警察や弁護士の役割と分けて考えてください。調査を依頼すれば貸したお金が回収できる、という結果保証はありません。
私的な事情を打ち明けられると、誰にも相談できないように感じることがあります。それでも、相手の話を聞くことと、すぐにお金を出すことは分けてよいのです。説明や約束を整理し、不安が残るなら送金を急がず、警察や法律の相談先へ。すでにお金を渡している方も、一人で責任を抱え込まず、記録をもとに次の対応を考えていきましょう。
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